医療倫理

世界保健機関(WHO)では、「健康とは、病気でないとか、虚弱でないということではなく、身体的精神的および社会的に完全に良好な状態である」と定義されています。

感染の3要素と予防

感染が成立するためには、「感染源(病原体)」「感染経路」「感受性宿主(人間)」の3つの要素が揃う必要があります。感染予防の基本は、この3つの連鎖を断ち切ることです。特に病院内で最も重要な予防策は手指衛生(手洗い)です。

標準予防策

「すべての患者の血液、体液、排泄物などは感染の恐れがある」とみなして対応する考え方を標準予防策(スタンダード・プリコーション)といいます。

感染経路別の予防策

空気中に漂う微粒子を吸い込むことで感染する
空気感染
(麻疹、水痘、結核など)では、
N95マスクの着用が必要です。咳やくしゃみなどの飛沫を浴びることで感染する
飛沫感染(インフルエンザなど)では、サージカルマスクを着用します。直接的または間接的に触れることで感染する接触感染では、手袋やガウンの着用が重要です。

医療倫理の原則

患者が十分な説明を受けた上で、自らの意思で治療方針を決定することを
インフォームド・コンセントといいます。
また、患者のプライバシーを守るために、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない義務を
守秘義務といいます。

看護に関する法律

保健師、助産師、看護師、准看護師の免許や業務について定めている法律は
保健師助産師看護師法(保助看法)です。
准看護師は、医師、歯科医師または
看護師の指示を受けて業務を行います。

医療安全と事故防止

重大な事故には至らなかったものの、あわや事故になりかけた事例を
ヒヤリ・ハットといいます。
1件の重大事故の背後には、29件の軽微な事故と、300件のヒヤリハットが隠れているという法則を
ハインリッヒの法則といいます。患者の取り違えなどの重大な医療事故をアクシデントと呼び、未然に防ぐための報告制度をインシデントレポートといいます。

公衆衛生の基礎知識

わが国の社会保障制度は、「公衆衛生」「社会福祉」「社会保険」「公的扶助」の4つからなります。
市町村単位で住民の健康を支える拠点を市町村保健センターといい、より広域的・専門的なサービスを行う都道府県などの機関を保健所といいます。病気を未然に防ぐ活動(予防接種など)を一次予防、早期発見・早期治療(健康診断など)を二次予防、リハビリテーションなど三次予防といいます。

バイタルサインの基準値

成人の正常な体温(腋窩)の範囲は、一般的に
36.0〜37.0℃程度です。成人の安静時の脈拍数は、1分間に60〜100回が基準です。成人の安静時の呼吸数は、1分間に12〜20回が基準です。血圧の基準値において、収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上を高血圧といいます。
動脈血酸素飽和度(SpO2)の正常値は96〜99%であり、90%を下回ると呼吸不全の状態(呼吸不全の定義はPAO2基準だが目安として)が疑われます。

💡試験対策チェック!

Q. 空気感染する3大疾患は?
A. 結核麻疹水痘。「け・ま・す」で覚えよう!

Q. スタンダード・プリコーションの対象は?
A. を除くすべての体液・排泄物!