末梢神経

末梢神経は、司令塔である「中枢神経(脳・脊髄)」と「全身」を結ぶ、情報ネットワークの配線です。

  • 定義: 脳と脊髄から外へ伸びている、すべての神経を指します。
  • 主な役割: 全身で感じた刺激を中枢へ届ける受信機のはたらきと、中枢からの命令を筋肉や内臓へ届ける
    伝達係のはたらきを担っています。

末梢神経の分類(役割と場所)

末梢神経は「機能」と「どこから出ているか」で分類されます。

  • 機能による分類: 意思で動かせる「体性神経」と、自動で動く自律神経に分かれます。
  • 解剖による分類: 脳から出る「脳神経(12対)」と、脊髄から出る脊髄神経(31対)に分かれます。

自律神経の重要なはたらき

私たちの生命維持を支える自律神経には、対照的な2つのスイッチがあります。

  • 交感神経: 活動時、興奮時、ストレス時に働き、心拍数を上げます。
  • 副交感神経: 休息時、睡眠時、消化中に働き、体をリラックスさせます。

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Q. 末梢神経の役割をパソコンに例えると何ですか?
A. 中枢神経が「コンピューター本体」なら、末梢神経はそこから伸びる「マウス・キーボード(入力)」や「モニター(出力)」への配線です。この配線がないと、司令塔は何もできません。

Q. 脳神経と脊髄神経の数は、それぞれ何対ですか?
A. 脳神経は12対、脊髄神経は31対です。この数字は試験での超・鉄板問題ですので、リズムで覚えてしまいましょう。

Q. 暑いときに自動で汗をかいたり、心臓を動かし続けたりするのはどの神経の仕事ですか?
A. 自律神経の仕事です。私たちの意思とは関係なく「自律」して働いてくれるおかげで、寝ている間も命が維持されています。

脳神経一覧と機能

脳神経には第I(1)から第XII(12)までの番号がついています。

  • 第I脳神経: 嗅神経(嗅覚)
  • 第II脳神経: 視神経(視覚)
  • 第III脳神経: 動眼神経(眼球を動かす・瞳を縮める)
  • 第IV脳神経: 滑車神経(眼球を動かす)
  • 第V脳神経: 三叉(さんさ)神経(顔の感覚・噛む動き)
  • 第VI脳神経: 外転神経(眼球を外側に動かす)
  • 第VII脳神経: 顔面神経(表情を作る・味覚・唾液の分泌)
  • 第VIII脳神経: 内耳神経(聴覚・バランス感覚)
  • 第IX脳神経: 舌咽神経(味覚・飲み込みの動作)
  • 第X脳神経: 迷走神経(内臓の調節・飲み込み)
  • 第XI脳神経: 副神経(首や肩を動かす)
  • 第XII脳神経: 舌下神経(舌を動かす)

効率的な覚え方グループ

  • 感覚だけの神経: 第I・II・VIII(1、2、8番)
  • 眼球を動かす神経: 第III・IV・VI(3、4、6番)
  • 内臓へ行く神経: 第X(10番:迷走神経)

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Q. 脳神経12対を順番通りに覚えるコツはありますか?
A. 「嗅いで視る動く車の三の外、顔聴く舌に迷う副舌」という語呂合わせが定番です。リズムに乗せて何度も唱えてみてください。

Q. 顔の「感覚」を伝える神経と、顔を「動かす」神経は同じですか?
A. 別々です。感覚は三叉神経(第V)、表情を作る筋肉の動きは顔面神経(第VII)が担当しています。この違いは非常によく狙われます。

Q. 肩こりに関連する筋肉(僧帽筋など)を支配しているのは何番ですか?
A. 第XI 副神経です。脳から出た神経が肩の筋肉までコントロールしている、少し変わったルートの神経です。